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設立の趣旨


平成9年8月、既存の香川県接骨師会の方針に飽き足らず最初の1名が退会し、香川県知事と受領委任払契約を結んだ。
爾来18年(平成26年11月現在)を経るが、何の問題もなく平常に今日を迎えている。
同様に退会し個人契約を結んだ柔整師は高松市で十数名に及んでいる。全員が業務に何の支障もなく順調に診療を行なう事ができている。
この既存の接骨師会に属していなくても受領委任払が受けられる個人契約の制度は、協同組合 日本接骨師会会長 登山勲先生の尽力、厚生省との折衝により獲得した権利であることは広く知られている。
そしてこの制度に基づく香川県の個別契約柔整師は、平成21年7月現在の総数320名の内、半数に迫る144名にのぼっている。勿論これは全国的にみても共通の現象であり、国内総数33,563名の内50%を超える17,342名が個別契約柔整師となっている。この流れは止まることなく続いており、過半数を割り込んだ日整の組織率は年々低下の一途を辿るものと見込まれている。※ 25年12月末で4割を切っている。
今後新しい統計が分り次第この推移については継続して報告したい。
翻って、日整会長は民主党政権となった今、従前の自民党べったり、医師会にはひれ伏すの方針からの脱却ができず、既に民主党に100名近い応援議員団を擁し、30年の長きに亘って公明党の支持支援をとり付けている登山会長率いる日本接骨師会の前に全くなすすべもなくなっている。
そして、社団、財団法人を新たな基準で認定する公益法人見直し制度がスタートして此の12月で1年。民間主導の公益事業を促すのが狙いで、これまでは中央省庁や県で申請を受け縦割で許可してきた。しかし、現在は国所管法人は内閣府に一元化し、官の立場でなく民の立場で、上から目線ではなく、下から目線で公益法人そのもののあり方を見直してゆく制度のスタートである。
国所管の社団、財団法人は7千団体、都道府県所管が1万8千団体ある。
5年かけて、民間の有識者委員会(7名で構成。委員長 池田守男)と都道府県の合議制機関が法律で定められた認定基準に合致するか否かを判断する。
日整のようにひき続き認定を求める法人への審査にも当る。
このスキームの趣旨から判断して日整はひき続いての公益団体認定は無理であろう。そして何と日整会長は柔整師の受領委任払維持が最大の目的というのだから、公益性とは程遠い存在とみなされることは間違いない。
日整会員数を既に上廻る柔整師が個別に受領委任契約を結んでいる現実を何と考えているのだろうか。当会員のように只一人でも知事と受領委任契約を結んで何の問題もなく保険診療が出来ているというのに。
それと、今回の判断基準の公益性について国は極めて厳密な態度で臨んでおり、会の金を会員の旅行や飲み食いに使ったり親睦的行事を行なえば、1件でもそのような事実があれば、もう公益団体とはみなさない方針である。ゴルフなどはとんでもないこととなる。
よって、日整及びその各県支部の社団消滅という危機的状況は単純に時間の問題と化している。
日整には我々柔整師が抱えるもっと本質的な問題解決に向けての闘を期待したい。

話がつまらぬ横道に沿れてしまった。本論である設立の趣旨を述べねばなるまい。
我々は日々の生活の糧を求め誠実に患者さんの為に努力を尽くしている。
しかし乍ら、個人の力は微力で限界がある。しかし、毛利元就の3本の矢の例えどうり、建設的な仲間が力を併せば、大きなうねりとなり山が動かせる。
大きな組織日整が動かないならば、目覚めた柔整師が一騎当千の働きを為し、我々の生活向上を目指し、仕事に誇りを持ち、胸を張って大河の一滴の心意気で、誇りと自信を持って毎日を全力投球で生きることが本会の目的です。
具体的に本会が解決を目指している問題点は次の通り。(理念は活動報告参照)

① 法の一部改正を目指し、X線導入と骨折・脱臼は医師の同意ではなく、患者の同意に改正せねばならない。医療は医師の為にあるのではなく、患者、国民のものであり、その選択の自由・権利は患者、国民にあるからである。これが法の一部改正の根拠である。

② 診断権の確立 これは治療に当る柔整師にその傷病に対する診断権がない等ということは全くおかしな理屈で小学生以下にしかみていないということであろう。改めなければならない。

③ 現在、腱鞘炎・変形性膝関節症・肩関節周囲炎等の保険診療が認められるところまで漕ぎつけたが、傷病名は保険者が認めた場合のみしか使用できない。
適正傷病名の通常使用まで頑張らねばならない。

④ 初検・再検・往療等の差別用語を改め、初診・再診・往診と云いかえ、国民と医療の世界に定着した用語使用を勝ち取らねばならない。
簡易裁判所が扱う少額の訴訟、裁判に於いて、現在司法書士が弁護士に替って弁護士業務を行う事ができる。
司法の世界では弁護士よりも下位に位置する司法書士がやっと簡裁を勝ち取った訳です。
しかし、法律用語は法曹界に於いて下位も上位もない。全く同じ用語で統一されている。

⑤ 正当なる料金体系の獲得
これについては(協)日本接骨師会の正確にして詳細なる料金体系見直し案ができています。機会をとらえて是非検討下さい。

以上が改革の目標、あらましですが、このような事を書くとすぐに夢物語だと批判する者が現れる。悲しいことである。
これらの実現に向けこの40年間、東奔西走、全国全県隈なく歩き、東京では国会を中心とした政界に働きかけ夢の実現に向けて心血を注ぐ登山勲会長のようにはいかぬが、我々香川県の有志も、香川の独自性をも遺憾なく発揮し、我々柔整師の地位向上、生活基盤の確立の為総力結集して、既存の社団も消滅してゆくこの厳しい現実に対処してゆかねばならない。
そして、『理想は高く、夢は大きく、明るく元気に患者さんを支えてゆこう。』こう決意し、その証として本会を設立登記した。
よって本会は会員個人を束縛することなく、情報交換、そしてその共有。困った時には助け合い喜びも悲しみも共有することを目的とした親睦互助会である。
趣旨に賛同頂ける先生はどなたでもメール下さい。共に頑張りましょう。

                                                                                                            文責 高橋 昭博                   平成21年11月 以上

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